じゃんけんをするとき、「最初はグー」と言うのが定番。よく考えると、なぜ最初はグーなのでしょう。
なぜパーでもチョキでもないのか?疑問が膨らみます。
学校で指導しているわけでもないのに、全国共通の「じゃんけんで最初はグー」という掛け声。
考えてみたら、すごい普及率です。
いったい、いつから始まったのか調べてみました。
近年まで「じゃんけん」も「最初はグー」も定番ではなかった
近年まで、じゃんけんの掛け声として「最初はグー」は使われていませんでした。
「ぐーと、ぱーで」「ぐっぱー」など、地方によって違う掛け声に。
そして、地方によって違うのは、掛け声だけではなく、「じゃんけん」そのものも。
「いんじゃん」「じゃいけん」など、地域によって違う言い回し。
いつからか、全国で「じゃんけん」掛け声も「最初はグー」に統一。
では、いつからなのでしょう。なぜ、「最初はグー」なのでしょう。
近年っていつから? 100年前? 戦前?
じゃんけんで最初はグー以外の言葉が使われていたのは、どのくらい前かというと、100年前でも戦前でもありません。
少なくとも、40年くらい前まではバラバラ。
引っ越しをすると、住んだ場所ごとに言い回しが変わるので、その都度その場所に合わせていく必要も。
じゃんけんのグー・チョキ・パーの勝ち負けや出し方は同じなのに、掛け声や「じゃんけん」の言い方までが違う言い方。
しかし、30年ほど前から、なぜか全国で「じゃんけん」で「最初はグー」が当たり前に。
じゃんけんで最初はグーが始まったのはTBS「8時だヨ!全員集合」から
じゃんけんで最初はグーが始まったのはTV番組から。
「8時だヨ!全員集合」はTBSで1969年~1985年までの16年間続いた、ザ・ドリフターズの怪物番組。
1977年以降に放送された芸能・バラエティ番組の中で、番組平均世帯視聴率47.6%だったそうですが、その視聴率はダントツトップ。
いまだに破られていません。
紅白もこれには及ばないので、見たことがない人がほぼいない番組とされています。
「じゃんけんで最初はグー」がなぜ使われるかは別にしても、ここからなら一気に広まってもおかしくないですよね。
ちなみに、志村けんさんは1973年12月からドリフ見習いとして、1974年から正式メンバーとして参加されています。
「最初はグー」のルーツは「じゃんけん決闘」
「8時だヨ!全員集合」の中で、志村けんさんと仲本工事さんがじゃんけん対決をする「じゃんけん決闘」のコーナーで「最初はグー」の掛け声が使われたのがきっかけで、全国に広まったようです。
「じゃんけん決闘」のコーナーは、1979年5月29日に始まったとも、1981年2月7日に始まったともいわれています。
「じゃんけん決闘」のコーナーで「最初はグー、じゃんけんぽん」が使われ、一気に全国に広がりました。
じゃんけんで最初はグーがいつから始まったかは、2017年4月現在からすると、なんと36~38年前から!
なぜ「最初はグー」というの?意味は?
番組収録後の飲み会で「支払いは誰がするか?」をじゃんけんで決めようとして、みんな酔っ払っていて、タイミングが合わなかったので、タイミングを合わせる意味で「最初はグー!」と合わせてうまくいったとか。
みんなで「最初はグー」とこぶしを出すと、息を合わせる意味でも、勢いをつけるという意味でも効果的。
自然発生的な意味合いでスタッフ内で広まり、番組でも使われることであっという間に広まったもの。
なぜかといえば、使いやすかったからではないでしょうか。
番組人気だけでない、使いやすさに意味がある
最初はパーでも、最初はチョキでも、息を合わせる意味としては同じ。
でも、なぜか最初はグー。
言いやすさや使いやすさ・タイミングの合わせやすさなどから考えると、じゃんけんで最初はグーなのは、意味があるのかもしれません。
なぜか酔っ払っていてもタイミングが合うのは、まさに使いやすさのしるし。
使いやすい言葉という意味でも、地方色豊かだった「じゃんけん」・掛け声「最初はグー」を一気に全国区に広めた影響力という意味でも、すごい出来事ですね。
まとめ
じゃんけんで最初はグーというのはいつからかというと、意外に最近の36~38年前から。
TBS「8時だヨ!全員集合」の番組の中のワンコーナー「じゃんけん決闘」で使われ、一気に全国区に。
それまで地方ごとにばらばらだったものが、一気に全国区で統一されたという意味からも、番組の人気と影響力がどれほど高かったかがわかります。
なぜか酔っ払っていてもタイミングが合わせやすい「使いやすさ」という意味から考えても、本当に画期的。
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