学校の校舎などの建物や、山へ登った時。大きな声で「ヤッホー!」と叫んだ経験はありませんか?
この自分の叫んだ声が返ってくることを、「やまびこ」と言いますが、「こだま」と言う人もいますよね?
では、この「やまびこ」と「こだま」にはどんな違いがあるのでしょうか?
さらに、やまびこをする際に叫ぶ「ヤッホー!」は、なぜヤッホーなのか。
今回は、この「やまびこ」と「こだま」の違いについてや、なぜ「ヤッホー!」と叫ばれるのかについても調査しましたのでご紹介致します。
そして、この記事を読んで「またやまびこをしてみたくなった!」という方の為に、やまびこが返って来やすくなるポイントもご紹介していますのでご覧ください!
「やまびこ」と「こだま」の共通している部分
「やまびこ」と「こだま」の違いについてご紹介する前に、「やまびこ」と「こだま」という2つの言葉には共通する意味を持っている部分がありますので、そちらから見ていきましょう!
「やまびこ」「こだま」共に共通している部分とは、どちらも山や谷などで、人が大きな声を出したり、手を叩くなどして大きな音を出すと、その音が山に当たって返ってくる現象を表しているというところです。
ですので、この現象を「やまびこ」と表しても、「こだま」と表しても、どちらも間違いでは無いのです!
しかし、「やまびこ」と「こだま」どちらも全く同じ意味を持つのかと言えばそうではありません。
では、いよいよその違いに迫ってみましょう!
やまびことは
やまびこは漢字で「山彦」と書き、これは“日本の山々の神様”、“山の精霊”という意味を表しています。
山や谷などで出した音が返ってくる現象を、山の神の声として捉えているのが「やまびこ」です。
自分の発した声や音に、山の神々が返事をしてくれた。という解釈のことを言い表しているのです。
こだまとは
やまびこが“山の神”と捉えられているのに対して、こだまは“樹木の霊”と捉えられていて、漢字で書くと「木霊」となります。
山や谷から自分の発した声や音が返ってくるのは、樹木の霊の仕業だ。という解釈のことを言い表しています。
やまびことこだまの違い
すなわち、「やまびこ」と「こだま」の違いは、自分の声や音が返ってくる現象を“山の神”の返事と捉えるのか、“樹木の霊”の仕業と捉えるのかという、捉え方、解釈の違いという事なのです!
やまびこの際、なぜ「ヤッホー!」と叫ぶのか?
やまびこをする際は、山に向かって「ヤッホー!」と叫ぶのが一般的ですが、この「ヤッホー!」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか?
この件に関しては諸説あるようなので、今回はその中から3つをピックアップしてご紹介します!
ドイツ語で神を表す言葉「ヤハウェ」が語源?
とあるドイツのキリスト宣教師が、高い山を登り切り、その頂上から見た景色があまりにも美しく素晴らしかったので、その景色への感動と山を登り切った達成感から「ヤハウェ!」と叫んだことが語源とされている説があります。
しかしこの説の間でも、「ヤハウェ」がだんだん訛って「ヤッホー」になったという説と、神の名を軽々しく言ってはいけないので「ヤッホー」と濁していった説というのがあるそうです。
ドイツ語での掛け声「ヨッホー」が語源?
ドイツ語では、掛け声をするときに「ヨッホー」と叫ぶそうです。
スペルは「johoo」で、聞き手によってはヨッポーとも聞こえるそう。
この「ヨッホー」が訛って「ヤッホー」になったという説もあります。
ヨーロッパの森の精霊「エコー」が語源?
ヨーロッパでは、森の精霊の事を「エコー」と言うそうです。
自分の声や音が返ってくるのは、この森の精霊「エコー」によるものだと考えられていたことから「エコー!」と呼んでいたのがだんだん訛っていき、「ヤッホー」になったという説もあるのだとか。
ちなみに、このエコーという言葉が語源となり、反響するという意味の英語「echo」が生まれたとも言われているようです!
結論
さて、今回の調査結果をまとめると、「やまびこ」も「こだま」も現象的には同じ意味を持ちますが、やまびこは“山の神”、こだまは“樹木の霊”によって声や音が返ってくるという、捉え方や解釈の違いはあるという事です。
また「ヤッホー」の語源には、
- ドイツの神「ヤハウェ」
- ドイツ語の掛け声「ヨッホー」
- ヨーロッパの森の精霊「エコー」
など、様々な説があるという事でしたね。
しかし、「ヤッホー」の語源に関しては驚きですね。
言葉一つに、これだけの語源の説があるだなんて・・・・
私的には「ヨッホー」説が一番腑に落ちますね!
なぜなら掛け声という点からも使い方が自然ですし、なにより発音がヤッホーに一番近いので。
皆さんはどう思いますか?
やまびこをやってみたい!上手く響かせるコツは?
さて、このやまびこですが、上手く自分の声や音を響かせるには、ちょっとした条件やコツが必要なのです。
では、どうすれば上手く響くのか!?ご紹介致します。
必要な環境、コツを抑えましょう
やまびこを上手く響かせるには、
・響かせる対象の建物は、固く大きな建物もしくは山であること
・300mほど離れたところから音を出すこと
・建物と自分の間に、柱など障害物になるような物が何も無いこと
この3点を抑えると、上手くやまびこを響かせることが出来ます。
さらに、「ヤッホー!」と叫ぶよりは、「ヤッホッ!」と短く切って叫んだ方が綺麗に声が返ってきやすいみたいなので、試してみて下さい!
まとめ
何気なくやっているやまびこにも、それに関連する様々なお話や説があるという事をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
ここまで奥が深いんだという事が分かると、ただのやまびこもいつもよりちょっと楽しくなりそうですよね?
もし、やまびこをする機会が訪れた時には、是非、この記事の事を思い出して挑戦してみて下さいね!
ヤハウェはドイツ語ではなくヘブライ語です。又「ドイツの神」という認識はないと思います。ユダヤ教の神様、旧約聖書のエホバ、が一般的かと。若い方が間違えて覚えるといけませんので、ぜひ修正をお願いします。