雷が鳴っていると「雷さまにおへそを取られるから隠しなさい!」と言われた経験はありますか?
小さい頃に両親からそう言われて育った方も多いと思います。
そして、「雷さまなんかいないじゃん!」や「おへそを取られるとかありえない!」と思って気にしないで過ごしていた方もいますよね?
でも実は、この言い伝えは、かなり理にかなったものになっていました。
ここでは、この言い伝えの由来から、なぜ理にかなっているを説明していこうと思います!
雷が鳴っているとおへそを隠す由来
「雷さま」とは、いわゆる「雷神」のことで、日本の民間信仰や神道における雷の神様のことです。
雷神は、他にも「雷電様(らいでんさま)」「鳴神(なるかみ)」「雷公(らいこう)」などの呼ばれ方がありますが、民間伝承では惧れと親しみをこめて「雷さま」と呼ばれることが多いで、この言い伝えも「雷さま」という呼ばれ方の様ですね。
雷さまの見た目は、鬼の姿で、牛の角を持ち、虎の革のふんどしを締め、太鼓を打ち鳴らしている様子を描いていることが多いと思います。
昔から子どもが夏におへそを出していると、大人から「雷さまがおへそを取りに来る」と脅されていたらしく、この場合の「おへそを取る」とは、雷さまがおへそから魂を抜き取ってしまうということのようで、「雷さまにおへそを取られる」は「雷さまに命を奪われる」ということ。
実際に魂を取られることはありませんが、なかなか恐ろしい由来でした。
この言い伝えの由来は諸説あります。
雷が鳴っているとおへそを隠す理由
では、なぜこの言い伝えが理にかなっているのかという話ですが、理由は主に2種類あり
・雷から身を守るため
・お腹を冷やさないようにするため
この2種類について説明していこうと思います。
雷から身を守るため
「おへそ隠して身を守る」ってなかなかイメージ湧きませんよね?
そんな方は一度、おへそを両手で隠してみてください。
少し前屈みになりませんか?
おへそを隠すという動きは、体を自然に前屈みにさせる動きで、雷は高い建物や木に落ちる特徴があります。
自然に体を周囲より低くさせることによって、雷に打たれ難くさせているということですね!
ただし、更地や、周りに建物や木がない開けている場所では効果がないので、素早く避難することをおすすめします。
え?
「自分に雷が落ちる確率なんてほぼ無いでしょ?」
ですか?
確かに、かなり低い確率ではありますが、それでも雷に打たれた方も実際にいますので、気をつけるに越したことはありませんよ!
お腹を冷やさないようにするため
次に、「お腹を冷やさなようにするため」についての説明ですが、
実際に雷が起きやすい季節は、全国的に8月が多く、大気が不安定になりやすい真夏に雷が多く発生しています。
「真夏なのにお腹は冷やさないでしょ」って思いますよね?
実はそうでもなくて、雷が落ちるような天候になると、気温が急激に下がるのです!
なぜかというと、雷を発生させる積乱雲は、地面近くの暖かい空気が上に登り、上空にある冷たい空気が下に降りてこようとすることで対流ができて発生する雲なので、どんどん冷たい空気が地面近くに降りてくるから。
真夏なので、暑いから薄着で生活する方が多いですよね?
子どもなんて、暑さに耐えられずにお腹を出してしまうこともあります。
雷が鳴っている時にそのままの薄着でいたり、お腹を出してしまっていると、腹痛を起こしたり、ひどい時は風邪を引いてしまうかもしれません。
小さい子どもは、免疫力も強くないので尚更ですよね?
そのことから、小さい子どもたちが気温の急激な変化によって体調を崩さないように、しっかりと服を着て温まるように「雷がなったらおへそを隠せ」と言い聞かせているのです。
まとめ
今回は「雷がなったらおへそを隠せ」についてまとめました。
この言い伝えの由来は、「雷さまにおへそから命取られちゃうぞ!だから隠しな!」という恐ろしい由来でしたが、
現在は、雷から身を守るために言い伝えらえていることがわかりました。
「雷は高いところに落ちるからお腹を隠して前屈みにする」
「冷たい空気が空から降りてくるから体調を崩さない様にお腹を隠す」
など、思ったよりも科学的な根拠があって理にかなっていますよね。
雷が鳴っている際はおへそを隠して身を守ってみてください。
また、下記の記事には雷に当たる確率の記載もありますので、よろしければご覧ください。
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