「うわ、これは…」
何気なくどかした物の下にあったビニール袋、記憶を辿ればあのときに買ったコンビニ弁当。
おっかなびっくり怖い物見たさで袋を開けると…あれ、見た目はそれほどでも?
あの日あの時あの場所で放置してしまった弁当はそりゃあ酷い見た目だったのに、コンビニ弁当はなぜそこまで腐らないのでしょうか。
世の中から疑惑の目を向けられる、保存料や防腐剤も一緒に調べてみました。
コンビニ弁当が腐らないのはなぜ?
冷蔵庫に入れておけば手作りの弁当でも腐るまで時間はかかりますが、コンビニ弁当は放置状態でも腐る速度が遅いです。
コンビニ弁当がここまで腐らないのはなぜか、疑問に思った方は多いはずです。
はっきり言ってしまえば保存料や防腐剤の貢献によって、コンビニ弁当は腐らないようになっています。
腐らないという表現でも間違いありませんが、もっと言えば見た目が良く保たれているとも言えます。
それも含めて、コンビニ弁当に使われている保存料・防腐剤を見ていきましょう。
コンビニ弁当にはどんな保存料・防腐剤が使われているか
工場見学に行ったわけでも、直接コンビニに問い合わせたわけではありませんが、コンビニ弁当に使われているとされる保存料や防腐剤について、情報のあるいくつかをご紹介します。
保存料・防腐剤として:植物油
特にコンビニのおにぎりには、菜種油やコーン油といった植物油が保存料・防腐剤として使われます。
これはご飯をつややかに見せるために用いられますが、植物油は原材料に表記されないので、知らずに多量の植物油を摂取してしまう可能性があります。
保存料・防腐剤として:ph調整剤
ph調整剤とは「食べ物の酸性・アルカリ性の値を調整するもの」で、食品の変質などを防いでくれます。
おそらくご家庭内でお世話になる機会はないでしょう。
このph調整剤の種類で例えばリン酸は、摂取しすぎると骨がもろくなる危険があるとされます。
また、このph調整剤は何種類使っていても「ph調整剤」とだけ記載すればOKという、一括表示が認められています。
例えば「リン酸」の他に「A調整剤」「B調整剤」と3種類使っていても、個々の名前ではなく「ph調整剤」と記載すればOKです。
植物油やph調整剤のこうした表記の曖昧さも、保存料・防腐剤に悪い印象をつけてしまう一因でしょう。
保存料・防腐剤として:次亜塩素酸ナトリウム
ケミカルな名前で一気に嫌悪感が出そうなこれは、カット野菜の変色などを防ぐために用いられる消毒です。
塩素の名前の通り、プールの消毒や漂白液の塩素とも同じものなので消毒効果は高いですが、そのものは体に悪いです。
ただし、塩素は貯水槽や水道水の消毒にも用いられ、濃度が低ければ体に害は及ぼさず、カット野菜の保存料・防腐剤として用いる場合もその点は配慮されています。
保存料・防腐剤はケミカルなものか
コンビニ弁当に用いられ、あまりよろしい印象がない保存料と防腐剤。
もちろんケミカルがすぎるものは体に悪影響を及ぼす可能性がありますが、ではもし「塩」と言ったら印象はどうでしょうか。
塩は調味料として当たり前に料理に使われますし、食べることには何の抵抗もありません。
しかし塩は古来より大量に使うことで保存料・防腐剤としての役目を担っています。
日本で言えば年末から正月三が日の間、冷蔵庫もない時代に保存をしなければならなかったお節料理に塩が多く用いられるのは、保存料・防腐剤の役割があるからです。
コンビニ弁当などに使われるケミカルな保存料・防腐剤には未知の怖さがありますが、大量の塩が健康に影響を及ぼすという現実的な怖さがあります。
保存料・防腐剤は腐らないメリットの代わりに、デメリットも同時に支払っているといえます。
コンビニ弁当はなぜ腐らないまとめ
コンビニ弁当がなぜ腐らないのかは、保存料や防腐剤のおかげです。
もちろんそれらの保存料・防腐剤が体に悪影響を及ぼす可能性は皆無と言えません。
しかし流通や保存、陳列といった前工程で時間がかかる以上、保存料や防腐剤には頼らないわけにはいきません。
もしコンビニ弁当から保存料や防腐剤を一切なくしたら、保存料や防腐剤が原因で起こる体調不良の件数よりも食中毒の件数の方が増えるという意見もあります。
コンビニ弁当は腐らないというメリットで、どこまでの保存料・着色料を許容するかは個人によるところでしょう。
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