皆さんは普段の生活の中で、「御意(ぎょい)」という言葉を実際耳にしたことはありますでしょうか?
人気ドラマ「ドクターX 外科医・大門未知子」(テレビ朝日系)の中で、この御意(ぎょい)という言葉が頻繁に出てきました。
ドラマの中では、海老名先生がよく言っていた言葉で「御意(ぎょい)」と返事をしている場面が多く見られましたよね。
「ドクターX」のドラマでは「御意(ぎょい)」がキーワードの1つとなっていて、知っている人の中にはこのドラマで初めて聞いたという人も多いと思います。
実際、日常生活やビジネスで使える敬語なのかどうか、またその使い方も調査してみました。
「御意(ぎょい)」は、どのような使い方をするのか文例を交えて説明をしていきますので、最後までお付き合いいただければ幸いです。
御意(ぎょい)とは?
「意」に「御」を付けて敬語にしている昔の言葉です。
「おっしゃる通りに致します」「言うことは何でも聞きます」という意味の敬語で「御意(ぎょい)」は使われていました。
人気ドラマ「ドクターX」の中で、この御意(ぎょい)という敬語の言葉が頻繁に出てきましたが、実際は医療現場を含め現代社会ではほとんど、いや全くと言っていいほど使われていません。
「日本国語大辞典」を引いて調べてみると、鎌倉時代や江戸時代に使われていた敬語の言葉だと書かれていました。
御意(ぎょい)という言葉は、目上の人に対して使われる言葉で「かしこまりました。」「承知しました。」という意味で使われます。
また「おっしゃる通りです。」という敬う相手を肯定する意味でも使います。
「御意(ぎょい)」の意味
基本的には、目上の人などを敬って使う言葉で「(目上の人の)おおせ。お心。」 という意味です。
主に以下の2通りの意味があります。
- 貴人や目上の人などを敬って、その考え・意向をいう語。お心。
- 目上の人に対して同意・肯定を示す返事の言葉です。
御意(ぎょい)の使い方
時代劇の中で「御意(ぎょい)」が使われているのは、全く違和感はありません。
実際も江戸時代には、普通に使われていたようです。
しかし現代社会において「御意(ぎょい)」という言葉を使ってもおかしくない場面は、手紙やメール文などの文字での使用に限ります。
文学の世界では、夏目漱石や芥川龍之介の有名な作品の中に「御意(ぎょい)」という言葉がよく出てきます。
ビジネスシーンや日常会話で「御意(ぎょい)」は使える?
敬語はビジネスシーンや目上の人に使う言葉で、マナー上とても大切です。
しかし、「御意(ぎょい)」に関しては敬語ではありますが、ビジネスシーンや日常会話では使わない方が良いでしょう。
理由は、特にビジネスシーンで突然相手の方から「御意(ぎょい)」と返事をされたら、意味が通じない可能性が高く変わった人だなと思われてしまいます。
また本来は「御意(ぎょい)」は相手の人に敬意を表す敬語なのですが、その敬意が伝わらないことが多いです。
ビジネスシーンでは伝わらないどころか、その場の雰囲気を壊してしまい交渉事が上手くいかなくなる可能性すらあります。
「御意(ぎょい)」と返事するときの使い方
「御意(ぎょい)」は、「かしこまりました」「承知しました」という意味の使い方もでき、返事としての使い方ができます。
普段は目上の人に対して「御意(ぎょい)」と返事をすると、その場の空気が悪くなってしまうか、ふざけていると思われてしまう可能性が高いです。
しかし例外として、会社の社長に社長室に呼ばれ直接指示や命令を受けた時には、敬意をこめて「御意(ぎょい)」と返事をすることは良いかも知れません。
しかし、いずれにしても現代では使う場面や使い方が難しいので「御意(ぎょい)」ではなく、「承知しました」と返事をしておいた方が間違いないです。
使い方文例
それでは、これからいろいろなパターンの文例をあげて「御意(ぎょい)」の使い方を見ていきましょう。
以下では、実際の手紙文やメール文で使用できる文例を紹介していきます。
これらの文例を覚えておくと、手紙文やメール文で取り入れることができます。
以下の文例をさりげなく取り入れることで周囲から「おおっ」と一目置かれたり、この人出来る人だなと思われるかもしれません。
- 社長の御意を得ております
- 会長の御意に従うようお願いいたします
- 御意にかなうように行動いたします
- はじめて御意を得ます
(お考えをうかがうという意味)
(ご命令・ご指示という意味)
(「お考え・お心」という意味)
(初めてお会いする相手に対し相手を敬い、お目にかかれて光栄に存じますという意味)
まとめ
「御意(ぎょい)」という敬語は、普段使わない敬語なので、間違った使い方をして失敗しないように文例を参考に覚えておくと良いと思います。
人気ドラマ「ドクターX」では、頻繁に出てきましたが、それはあくまでもドラマの演出で、現代では実際のところ、医療現場はもちろん日常会話やビジネスシーンでも使われていません。
安易に使うと、ふざけていると思われたり、場の空気を悪くしてしまう可能性があります。
よって、普段の日常会話やビジネスシーンでは使わない方が良いでしょう。
どうしても使いたい場合は、文例や使い方を覚えて、手紙文やメール文の中で使うようにしましょう。
難しい言葉や漢字一覧
ネットで「←」を文末につける意味とは?左矢印の使い方なども紹介
「かしこ」の意味とは|手紙での使い方や例文と男性が使わないわけ
「あしからず」を目上の人に使う方法と意味や使い方の例文を紹介
目上の人にあなたと言うのは失礼?敬語での言い方や使い方も紹介
「雄々しいと女々しいの対義語の意味と使い方の違いや例文なども紹介
こちらもぜひチェックしてみてくださいね。
コメントを残す