様々な料理に活躍するベーコン。
サンドウィッチやサラダには、炒めたりしていないベーコンが入っていることも多いですよね。
ベーコンは豚肉から作られているので、加熱せずに食べると危険かな?っと不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
もしも、熱を入れないで食べると、お腹を壊してしまう危険性もありますので、今回はベーコンは生で食べても大丈夫かと、生で食べた時の虫の危険性についても紹介していきます。
ベーコンには種類がある
実は、ベーコンには「非加熱食肉製品」と「加熱食肉製品」の2種類があるんです!
- 非加熱食肉製品:製造工程で加熱していないもので、生で食べるのは危険
- 加熱食肉製品:製造工程で加熱済みなので、そのまま食べることが可能。
例えば、コンビニやパン屋さんのサンドウィッチに使われているベーコンが、加熱食肉製品のベーコンに当たりますので、炒めたりしなくても美味しく安心して食べられます。
では、生ハムや非加熱食肉製品のベーコンを、そのまま生で食べるとどうなるのでしょうか?
サンドウィッチベーコンは生で食べても大丈夫
サンドウィッチなどのベーコンは豚を燻製にして加熱処理された「加熱食肉製品」です。
すでに火が通っている加熱食肉製品のため、生のまま食べても問題ありません。
また肉に付着する煙に殺菌作用があるため、燻製にすることで、通常の加熱調理された豚肉より長持ちするんです!
生ハムはなぜ生で食べられるか
生のベーコンは、海外では「プロシュート」や「パンチェッタ」と呼ばれ、日本では「生ハム」と総じて呼ばれることが多いですよね。
生ハムも塩漬けにして低温で燻製にすることで、加熱処理されているため菌は死滅しています。
また、しっかりと条件を満たしているものだけが売り出されているので、あまり危険性がないのです。
とはいえ・・・
無名の見たこともないブランドの生ハムは、危険がある可能性もあるので、しっかり信用できるものかどうか、見分ける必要はあるようです。
ウィンナーも生で食べられる?
ハムやベーコン・ウィンナーを製造しているプリマハムの公式サイトでは、「ハムやベーコン・ソーセージはそのまま加熱せずに食べることが出来る」とされています。
しかし、ソーセージの中には、十分に加熱処理していない「非加熱食肉製品」のウィンナーももちろんあります。
ソーセージを加熱せずに食べる際は、必ずパッケージに「加熱食肉製品」と記載されているか確認するようにしましょう。
ちなみにソーセージは加熱することで、中の脂が溶けてジューシーに仕上がりますので、加熱して食べることをおすすめします。
それでも面倒な時は、パンの上にソーセージを乗せて一緒にトーストするだけでも美味しく食べることが出来ますよ!
生のベーコンには寄生虫が潜んでいるか
先ほども記載した通り、ベーコンは豚の肉から燻製して作られています。
しかし豚の肉には、ブタヘルペスウィルスやマイコプラズマ菌、トキソプラズマ等の寄生虫や細菌が潜んでいるのはご存知の方が多いと思います。
この寄生虫や細菌は、一部の臓器だけでなく、目や脳・神経など身体中に寄生してしまう恐ろしいものなんです!
そのため、豚は生で食べると命に関わることから、過去のどんな料理にも生肉を使った料理は存在しません。
そんな豚肉を使って調理されている、ベーコンや生ハム・プロシュートなどは、燻製はされていますが、しっかり茹でたり焼いたりして加熱処理はされていません。
燻製によって菌やウイルスは死滅できても、これらの寄生虫は死滅させることはできるのでしょうか。
加熱することで寄生虫も死滅する
ベーコンや生ハムは、種類によって調理過程が異なりますが、スーパーなどで売られている一般的なものでは、塩漬けしてから燻製しています。
塩漬けと燻製の工程を加えることで、菌や寄生虫を滅菌状態にすることができるので、ベーコンやハムでも生の状態で食べることが出来るものがあるのです。
しかし非加熱食肉製品の場合は、塩漬けはしているけど十分に加熱はされていません。
菌や寄生虫は滅菌状態にしていますが、低温で加熱していたり、そもそも加熱していないので、絶対に菌や寄生虫が死んでいるとは限らないんです。
そのため、非加熱食肉製品の場合は、そのまま生で食べると食中毒などのリスクがあるためNG!
必ず加熱してから食べるようにしましょう。
安いベーコンはそもそも燻製していない?
スーパーの商品棚に陳列されたベーコンやウィンナー・ハムを見ていると、値段が安い商品を見かけますよね。
家計に優しいのでつい手を伸ばしてしまうのですが、どうして値段に差が生まれるのかご存知でしょうか。
実は、安いベーコンは燻製していないものが多いです!
燻製せず、燻製風味の調味液に漬けているだけなので、衛生面では不安が残ってしまいます。
こういった商品の場合は、そのまま食べるのはNG!
安いベーコンほど、加熱して食べるようにしましょう。
補足
妊婦や乳幼児・高齢者はリステリア菌に注意!
生ハムなどの非加熱食肉製品や、ナチュラルチーズに付着している可能性のある「リステリア菌」は、厚生労働省の指針では1gあたり100個以下なら問題ないとされています。
ベーコンや生ハムなどを製造・販売する企業は、法律に基づいた規格基準で製造していますが、スライスを行う工程には基準が設けられていません。
企業によっては、定期的にリステリア菌の抜き取り検査を実施している所も多いのですが、常に実施しているわけではないので心配ですよね。
このリステリア菌は、実は自然界に広く存在しているため、ベーコンなどをスライスしたり、パッケージを開けた時点で付着する可能性があります。
また保存状態が悪いと、リステリア菌が繁殖してしまうこともあります。
これらのリスクから、リステリア菌に感染しやすい妊婦や乳幼児・高齢者は、生ハムなどの非加熱食肉製品の摂取は控えるように、厚生労働省は呼びかけています。
どうしても食べたい時は、加熱食肉製品のベーコンやハムを選ぶと安心ですよ!
夏場など食中毒が気になる季節やお弁当に入れる場合は、加熱食肉製品もさらに加熱してから食べましょう。
まとめ
ベーコンや生ハムによっては、「加熱食肉製品」と「非加熱食肉製品」の2種類に分けられます。
「加熱食肉製品」のベーコンは、塩漬けして高温で加熱し、燻製しているので、菌や寄生虫が完全に死滅しています。
しかし、「非加熱食肉製品」のベーコンや生ハムは、塩漬けして燻製はしていますが、菌や寄生虫が完全に死滅するほど過熱処理はされていません。
加熱食肉製品のベーコンは、そのまま食べても食虫毒などのリスクは少ないので、安心して食べることが出来ます。
非加熱食肉製品のベーコンなどを購入した際は、必ず加熱してから食べるようにしましょう!
生ハムなのに加熱処理されているって矛盾してて草