一休みしようかと喫茶店に入り、注文はアイスコーヒー。
日本で注文したならば、苦味の利いたブラックにお好みで砂糖やミルクを入れることになるでしょう。
しかしこれが海外となると「なんじゃこりゃあ!」ってことにもなりかねません。
はてさて一体どういうことなのか、日本と海外でのアイスコーヒーの違いと、その発祥と歴史を見ていきましょう。
ちなみに私は甘党なのでブラックは飲めません。
日本発祥のアイスコーヒーの歴史
コーヒーといえばこれでもかってくらいの海外ムードをかもし出します。
もちろんそれは間違いではなく、コーヒーは18世紀の長崎にオランダ人が持ち込んだとされる海外生まれのものです。
しかしアイスコーヒーとなれば話は別で、アイスコーヒーは日本発祥の飲み物です。
ではアイスコーヒーの歴史はどういったものでしょうか。
なんとアイスコーヒーは明治時代には既に日本にあり、「氷コーヒー」という名で売られ、冷蔵庫もない時代なので作り方はコーヒーを瓶に注いで、井戸水で冷やすという作り方でした。
大正時代になると「アイスコーヒー」として名称で広まり始め、昭和2年には神宮球場で販売された記録もあります。
昭和30年あたりから全国で一般的な飲み物になりました。
ちなみに関西では「アイスコーヒー」を「冷コー(れいコー)」なんて呼び方もするそうです。(したそうです?)
なぜ日本でアイスコーヒーが生まれたか
これは当時の衛生環境が背景にあるようで、火を通さない飲料=冷たい飲料は危険という認識があった海外に対し、日本は井戸水など加熱なしで飲める水があったため、冷えた飲料にも抵抗がなかったこと。
また、川水などで野菜や果物を冷やすということを日常的に行っていたことが、温かいコーヒーを冷やして飲むという、アイスコーヒーの原点となる行動をしたという見方があります。
加えて当時の海外では「温かい飲み物を冷やすのは贅沢」という考えもあったそうで、アイスコーヒーは一般的に受け入れがたいものだったのでしょう。
海外で「アイスコーヒー」を注文する
ここはアメリカ。
「アイスコーヒーください」と言ったらコーヒーにアイスクリームを乗っけた甘ったるいコーヒーが出てきます。
私としては大の上に超がつくほど大歓迎ですが、大多数の人は「あれ?こんなの頼んでませんよ」と確認することでしょう。
しかし店員さんからは「ご注文どおりアイスコーヒーをお持ちしました」と返ってきます。
海外では「アイスコーヒー(Ice Coffee)」といえば多少の違いはあるでしょうが、おおよそ出てくるのは「アイスクリームコーヒー」です。
ではどうすればいいか、アイスはアイスでも「氷」だよってことで注文を「Iced Coffee」で注文してみましょう。
はいはい出てきましたよ氷の入ったコーヒーが…
「本当に氷が入ったコーヒーで…薄い…ぬるい…」
こんな場合もあったりします。
最近ではスターバックスの影響もあってか、海外でも日本のアイスコーヒーに近いものは入手しやすくなっているそうですが、それでもまだ思い描いているものと違うアイスコーヒーに当たることもしばしば。
日本のアイスコーヒーに近いものを探すのであればアメリカなら「コールドブリューイング」、イタリアでは「アメリカーノフレッド」と伝えれば、わかってもらえるかもしれません。
日本と海外のアイスコーヒーまとめ
アイスコーヒーは海外にもあれど、氷を入れて飲むことを考えたアイスコーヒーは日本発祥。
カレーしかり、アイスコーヒーしかり、海外で飲食の際は日本との違いを事前に調べておくことが非常に重要ですね。
海外でも認められつつある日本のアイスコーヒー、どこでも飲めるようになるといいですね。
でも私はアイスクリームコーヒーの方が好きです。
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