七夕に食べるものといえば何を思い浮かべますか?
あまりピンとこない方も多いかもしれませんが、実は「そうめん」を食べる習慣がある地域も少なくありません。
子供の頃から七夕にそうめんを食べて来た方たちにとっては、”あたりまえ”という認識かもしれません。
ですがその意味ってご存知ですか?
また、最近初めて聞いたって方は、「意味がわからない」「理由は何?」と気になっていることでしょう。
この記事ではそんな「七夕そうめん」と言われる風習について、食べる意味や理由をまとめましたのでご覧ください。
また、地域で違う変わった風習もご紹介しますので話のネタにどうぞ。
七夕にそうめんを食べる理由
七夕にそうめんを食べる意味。
頭を抱えて悩んでも、その答えにたどり着ける方はごく少数ではないかと思います。
こちらはいくつかの諸説があるとされていますが、七夕にそうめんを食べる理由は次の2点が有力とされています。
- 中国から伝統が伝わった説
- 七夕伝説に由来しているという説
これらについて、それぞれ紹介したいと思います。
中国から伝統が伝わった説
まず、七夕にそうめんを食べる理由は、中国から伝わったという説。
実は「そうめん」(厳密に言うと違いますが)は、中国で千年以上前から七夕の行事には欠かせない食物でした。
古代中国には
7月7日に索餅(さくべい)を食べると1年間無病息災で過ごせる
という言い伝えがあります。
この索餅(さくぺい)という料理は小麦粉に水を加えた縄状の物です。
dictionary.goo.ne.jp
見た目はあんまり似ていませんが、「小麦粉を練った料理」ということで共通しています。
この言い伝えが奈良時代に日本に渡り、7月7日の七夕にそうめんを食べる理由とされているようです。
七夕伝説にも理由を持つそうめん
またそうめんを食べる理由は七夕伝説に沿っているという説もあります。
そうめんは他の麺類よりも細いため「天の川」のイメージにもなっており、そこから織姫のように針仕事が上達するように願いも込められているという意味もあります。
そうめんを「糸」と見立ててもいるということですね。
特にこの「糸に見立てられていたということ」がキーワードでそのことから七夕のそうめんは次のような意味もあるという説もあります。
針仕事の上達を願う際は、5色の糸を通していました。
この5色は中国の陰陽五行説の五色(ごしき)になり、5色揃うと厄除けの意味になる事から、昔はそうめんも5色供えていたとされています。
また余談ですがそうめん(長い紐のような麺類、スパゲッティやうどん、そばも含みます)は風水的には「恋愛運を高める食べ物」とされています。
七夕伝説は織姫と彦星の話もあり、ロマンチックな意味を持つ七夕ですからその日にそうめんを食べることは特に意味を持つ過ごし方かもしれませんね。
地域が違えば七夕そうめんも変わる?
次に地域によって食べるそうめんには違いがあるのかについて見ていきましょう。
普通にそうめんを食べると思いきや、地域によって七夕に食べるそうめんには違いがあるようです。
長野県では
長野県では他の地域とは違い、そうめんではなく「ほうとう」を食べる風習があります。
「そうめん」と「ほうとう」にはどのような違いがあるか簡単に説明すると
⇒細い麺
ほうとう
⇒平たい麺
原材料は同じですが、麺の細さに違いがあるようです。
で、びっくりするのが食べ方。
餡子(あんこ)やきな粉をからめて食べるようで「七夕ほうとう」と呼ばれているようです。
普通の食べ方とは違い、スイーツのような意味合いで食べるんだとか・・・
甘いもの好きの自分としては是非食べてみたいですね(笑)
九州では
九州の一部地域では七夕にみょうが饅頭を食べる習慣があります。
みょうが饅頭とは、みょうがの葉っぱにあんこ入りの団子をくるんで蒸して作ったもののことを言い、九州一部地域で七夕のお供えとされてるそうです。
北海道では
また七夕そうめんの風習は現在では東北地方(仙台)、北海道地域で特に大切に守られております。
もちろん、七夕に合わせて北海道地域でも七夕にそうめんを食べています。
贈り物としてもそうめんが人気のようですが、他とは少し違う点が一つ。
ろうそくもらい
「ろうそくもらい」という北海道地域に伝わる行事があります。
イメージとしてはハロウィンに近く、子供が浴衣を着て歌を歌いながら、提灯を持って家を訪ねるという行事です。
昔は言葉のとおりローソクをもらう行事だったようですが、今はお菓子をもらったり、おうちによってはお小遣いであったりなど、地域によって違いがあるようです。
七夕そうめんの意味や理由のまとめ
以上、七夕にそうめんを食べる意味や理由と地域ごとの違いについての紹介でした。
七夕にそうめんを食べる理由にはいくつかの説があり細かい違いがあるようですが、意味を調べてみるとどれも素敵な意味があるんですね。
夏の風物詩のイメージが強いそうめん。
七夕にそうめんを食べる意味を知らなかった方も
今年は
- 旧暦の七夕(国立天文台が定めている「伝統的七夕の日」は8/9になります)に七夕そうめんの意味、理由に拘って食べてみる
- 新暦の七夕7月7日は「そうめんの日」でもあるので、「七夕そうめん」のレシピを調べてみてそうめん料理を楽しんでみる
- 地域による七夕の違いを聞いてみる(地域による七夕の違いが分かり面白いかもしれません!)
など、いつもとは違った七夕を過ごしてみるのも一興かもしれません。
ぜひ、七夕にそうめんを食べる際は、食べる意味や理由を他の方にも教えてあげてみてください!
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