夏だ!花火だ!!旅館にゴー!!!
なんて、これからの季節に限らずなにかと和装に出くわす機会はあるもの。
そんな時、知っているのと知らないのでは大違い。
浴衣と着物、振袖・・・和服といってもいろいろあるけど全部が同じじゃない!
それぞれの違いを知ってシーンを使い分けられるようになりましょう。
記事の後半には、意外と知らない男女別の違いについも書いているので、この夏★パーフェクトな和服スタイルで他の人との差をつけちゃいましょう♪
浴衣と着物や振袖の違い
浴衣、着物、振袖といえば日本の伝統的な和服。
それぞれの違いをそれぞれ頭の中で想像してみると・・・、
カジュアル、正装、ゴージャスというのが私の頭の中ではピタリと当てはまりますが、みなさんはいかがでしょうか?
衣類の種類でいうとどれも同じといえますが、
- 生地や素材が違う
- 揃えるものが必要など着付けが違う
- TPO、つまり着ていく場所やシーンが違う
などが大きな違いといえます。
また、わかりやすいところでは浴衣と着物の違いは、長襦袢を着るか着ないか。
そして、素肌に直接身につけ部屋着や寝巻きとしても着られる自由度の高いのが浴衣で、そうではない礼装が着物といえます。
では、浴衣や着物、振袖など和服について具体的にひもときながらそれぞれの違いをみていきましょう♪
浴衣のイロハ
浴衣といえば、夏!
そして、花火大会や夏祭りなどよそ行きスタイルを思い描いたり、旅館でのお泊りスタイルにピンときますね。
がしかし!ほんとのところは、そんな特別感のあるものではなく、元々は夏の部屋着とされてきました。
着物のように中に重ねて着るものやごっつい帯などはなく、下着の上にハラりと一枚身につけ簡単な帯で腰をキュッとしめるだけ。
下着が透けるのはちょっと・・・と長襦袢を着る人もいますが、基本的には一枚着でOKなのが自由度高めな浴衣の魅力でもありますね。
素材はもちろんコットンが主流、木綿が汗を吸い取りさらりと着やすくしてくれます。
子供の浴衣にはポコポコしたリップル生地も多くみられます。
浴衣は着物の一種ともいわれていますが、そのスタイルは今でいうとステテコみたいなものでしょうか。
涼しく快適に過ごせる夏のリラックススタイルでもあり、夏イベントのためのお楽しみでもある!
和服の中でも一番ラフに着られるのが浴衣の魅力☆
着物のイロハ
着物といえば思い描くのは、結婚式やお正月、お祝い事などおめでたい場面。
着物は浴衣と違って格式のある礼装なので、季節はまず関係ありません。
また、おめでたい席だけでなく訪問着として着たり日常生活を和服で過ごす方もいるので、着物と一口でいっても格式によって素材や装いなども様々。
木綿、絹、ウール、化学繊維などいろいろと種類が幅広く、織り方ひとつにしても様々です。
着方にも順序があったり帯を締めるのもわりとひと苦労なため、浴衣のようにひょいっと着られずプロに着付けをお願いする人も多いかと思います。
着物の場合は、中に長襦袢を着て半襟をつけたりと重ねるものが多いのも浴衣との大きな違い。
長襦袢
出典:Amazon
半襟
出典:Amazon
そして足元は、裸足に下駄といった夏の浴衣スタイルとは違い、きちんと足袋をはいてから下駄をはきます。
スーツが洋服の正装であるのと同様に、着物とは和服の中でも伝統的な正装といえますね。
振袖のイロハ
振袖というと、一番最初にひらめくのは成人式でしょうか。
振袖とは袖の長い着物のことをいい、袖が長くなるほどに格式が上がります。
また、未婚の女性の証でもある・・・のだとか。
昔、成人式のためにとても綺麗な着物を祖母が買ってくれたんですが、袖をフリフリしながら浮かれている私に母が「お嫁に行ったら袖を短くしてあげるからね」と言いました・・・。
母的には「袖が短くなるのは幸せの門出ってことだよ」と言いたかったのかもしれませんが、浮かれハタチの私には「綺麗な袖もいつかはバッサリ切るよ」といわれたようで、そんなのかわいくない!!と内心メラメラ怒りを燃やしたことを思い出します。
長い袖をふって魅力をふりまき未婚をアピールするための振袖・・・なんて聞いたこともありますが、着物の袖が長いのってなんだかやっぱり魅力的★
年齢や結婚に関係なくなが~い袖をいつまでもフリフリしたいものです。
着物の見分け方
和服とは着物のことをいいますが、着物とひとくくりでいってもそれぞれ違いはあるもの。
そこで、生地や特徴、活用できるシーン別などで見分けるポイントをまとめてみました。
着物 | |
生地 | 絹、木綿、麻、綿麻、羊毛、ポリエステル |
特徴 | 表着の中に、肌襦袢(はだじゅばん)・長襦袢(ながじゅばん)を着用する。 |
シーン | 礼装として幅広いシーンで活用できる |
振袖 | |
生地 | 主には光沢のある生地。友禅をはじめ様々な技法で彩られた模様が特徴で華やかなものが多い。 |
特徴 | 着物の袖が長く、長いほどに格式が高い。生地の模様により値段がグンと変わる。 |
シーン | 成人式やお祝いの席などで多く見られる。未婚の礼装。 |
浴衣 | |
生地 | 薄手、木綿や麻など夏向けの涼しい生地。最近では化成繊維のものも多い。 |
特徴 | 一枚で着られるため風通しが良く、薄手なので洗濯も簡単にできる。 |
シーン | 夏の部屋着から花火大会やお祭りなどのイベントなどお洒落着として根強い人気 |
着物の見分け方として、生地は様々なのでここで見分けるのは少し難しそうです。
ですが表着の中に、肌襦袢(はだじゅばん)・長襦袢(ながじゅばん)を着用するのが特徴のようで、これは日本の伝統文化でもあります。
また着物を着るシーンは、訪問着、礼装様々なシーンで使われております。
男女別の見分け方
浴衣にしても着物にしても男女とも同じような感じなのでは?
なんて思っていたらさぁ大変!
そこで、まちがっちゃいけない浴衣の男女別の見分け方についてもご紹介します♪
襟合わせ
洋服の場合男女でボタンのかけかたが違うので、浴衣や着物など和服の前の閉じかたもそうなんだろうと思っている人・・・意外に多かったりするんです。
和服の場合は、男女とも同じ衿合わせですよ!
右の衿を先に合わせる、つまり右側が上にかぶさるという着方(右前)になります。
私も旅館などで昔やってしまったことがあるんですが・・・
間違えて左前にしてしまうと「死人前」つまり亡くなった人の着物の襟合わせということで縁起が悪いのでご注意を!!
帯の位置
浴衣も着物も、女性の場合は帯の位置が高く男性は低くなります。
おはしょりといって、女性の場合帯の下に折りこんだ部分がありますが、これは男性にはありません。
これは、男性の着物や浴衣が女性のものよりも短いからで、男女の見分けの大きなポイントともいえます。
首もと
もうひとつ和服の男女の見分け方として、女性は衣紋(和服の衿)を抜きますが、男性は抜きません。
抜くというのは、首に密着させるか少し余裕をもたせるかという意味合いで、女性の和装ではよく首もとが色っぽいといわれますが、少し衿を後ろに引くことでうなじがみえるからなんですね。
甚平も夏の風物詩
俗にいう浴衣が女性の夏であるなら、甚平とは、男性の夏!
といいたいところですが、甚平をきているファンキーな女性も見かけるので男女共用の夏の風物詩がこの甚平。
生地は綿や麻素材が多く、浴衣のように帯や下がはだけることのない更にリラックスできるパンツスタイルの和装のひとつですが、こちらも男女ともに着方は右前であることをお忘れなく★
まとめ
浴衣と着物や振袖など和服のそれぞれの違いは、着ていく場所やシーン・格式・長襦袢・素材などがポイント。
部屋着のようにカジュアルに着るのが浴衣で、礼装していく場に見合うのが着物、未婚の女性や格式により着るのが振袖となります。
帯の位置や着物の長さ、衿の仕上げ方など男女別で和装の着付けには違いがあるので、既成のものを着るにしてもこれから仕立てる方も素材なども含め少し注意してみるといいかもしれませんね。
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