「そろそろ新しいタオル出すかな」
そう思って何気なく開けたそのタオルの袋、お年賀にもらったタオルではないでしょうか。
もらってありがたいけれど、汗もかかない寒い時期になぜタオルなのか疑問に思ったことはないでしょうか。
今回はそんなお年賀のタオルの意味と渡し方についてご紹介します。
なぜお年賀にタオルを渡す?
お年賀にタオルを渡す習慣の始まりはなんと江戸時代になります。
江戸時代の歌舞伎役者や力士、落語家などが自分の名前と紋が入った手ぬぐいをお年賀で、ご贔屓にしてくれている人たちに配ったのが始まりとされています。
これが明治時代の頃、お年賀が手ぬぐいからタオルに変化して、今も続くお年賀にタオルを渡す習慣となりました。
ではなぜお年賀にタオルを渡すのか、お年賀にタオルを渡す意味はなんなのでしょうか。
「宣伝でしょ?」
あ、はいその通りでございます。
江戸時代のお年賀で渡していた自分の名前と紋が入った手ぬぐいから、現代の社名や店名が入ったお年賀のタオルまで、理由はなぜと聞かれたら「宣伝」です。
といってもチラシをばら撒くような宣伝ではなく、「ご贔屓にしてくださってありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします」という意味が込められています。
宣伝というよりは、それ込みの挨拶とのほうが意味としては正しいかもしれません。
なぜタオルなのか
現代だったら社名入りカレンダーやボールペンなど、お年賀はタオルじゃなくてもいいんじゃないかと言われそうですし、まさしくその通りです。
ではなぜタオルなのか。
それは先に書いたように始まりが江戸時代だったからです。
江戸時代の頃はカレンダーもボールペンもありませんから、一番手軽で渡しやすい手ぬぐいがお年賀に選ばれ、それを引き継ぐ形でタオルとなっていて、深い意味はありません。
ちなみに手ぬぐいからタオルに変わった理由は「実用性」だそうで。
うーん現実的だ。
確かにいろいろと使いやすいもんなあ、タオルって。
お年賀タオルの渡し方
お年賀タオルの正しい渡し方は中指と小指だけでお年賀タオルを持って3回転して「ワン」と言う。
もちろん嘘です。
こんなおかしな渡し方はありませんが、お年賀タオルの渡し方には大切なルールがあります。
それは1月15日までに渡すこと。
なぜ1月15日までなのかというと、1月15日は松の内と言われ…
うーん、お正月系統は松の内を期限とするものが非常に多いですね。
もうお正月というよりも松の内の記事を書いている気分です。
とにかくこの松の内までがお年賀タオルを渡す時期となっていて、渡し方に関するルールといえばこれくらいです。
ちなみに松の内は地域によっては1月7日までとする場合もありますので、出張などで慣れない場所に行ってお年賀の挨拶をするのであれば、下調べはしておいたほうがいいでしょう。
また、関西ではお年賀タオルはあまり馴染みがないとも聞きますので、やはり下調べは重要です。
松の内を過ぎちゃったら?
例えば相手が1月中は海外にいたりと、松の内までに会えない理由はいくらでもあるでしょう。
松の内を過ぎたとしてもお年賀タオルを渡すのはNGではありませんし、もらえれば相手も喜ぶでしょう。
渡す側としてどうしても気になるのであれば「お年賀」として渡すのではなく、「粗品」などにすることをおすすめします。
形はどうあれ、お年賀のタオルを渡す意味は先に紹介したとおり「今後ともよろしくお願いします」になります。
松の内を過ぎても、挨拶には伺いましょう。
お年賀タオルの意味と渡し方まとめ
「ご贔屓にしてくださってありがとうございます」という意味を込めて渡されるお年賀タオル。
なぜタオルなのかという疑問には「江戸時代からの習慣だもの」で納得してください。
渡し方にまで気を使ってくれるお年賀タオル、大事に使いたいですね。
私なんて大事にしすぎてまだ開けていないお年賀タオルが家にいっぱいありますよ。
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